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『天気の子』批評・感想。「僕が見たいのは、君がいる世界と、バスローブの中」

投稿日:2019年7月22日 更新日:

君の名は。が想像を大きく超える大ヒットとなった。
その新海誠監督の新作映画である天気の子が公開される。
そんな大注目作品を初日に見てきたので、批評や見どころを書いてみた。

この作品は普段アニメを見ない人。君の名は。しか新海作品をみたことがない人。そんな人も見ていると思う。
でも、そんな人にも分かりやすいように評価してみたので、参考にしてほしい。

自分は、君の名は。のラストは新海っぽくなかったと感じている。
そこで、君の名は。との比較もあるが、新海っぽさ。という観点での比較も入れてみた。

「僕が見たいのは、君がいる世界と、バスローブの中」
これに注目して映画を見るといいかな?

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あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。

登場人物

・森嶋帆高 CV.醍醐虎汰朗

本作の主人公。
島から家出してきた16歳の少年。
偶然ながら拳銃を拾い、陽菜を助けるために拳銃の引き金を引いた所が防犯カメラに映っていたため、警察から追われることになる。

 

・天野陽菜 CV.森七菜

本作のヒロイン。
祈ることで局地的な範囲を晴れにする、不思議な力を持つ少女。
1年前に母親を病気で亡くしている。
廃ビルの屋上に在る小さな鳥居をくぐったことで天気を晴れにする能力を手に入れる。

 

スタッフ

監督・脚本:新海誠
キャラクターデザイン:田中将賀
作画監督:田村篤
美術監督:滝口比呂志
音響監督:山田陽
音楽:RANWIMPS

 

小説

小説『天気の子』(作者:新海誠)

音楽

アーティスト:RADWIMPS

 


 

「天気の子」公式サイト

「天気の子」公式Twitter

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批評

※ここからはネタバレどんどんしていきます。

今作は、普段アニメを見ない人たち。普段から映画に行かない人たちも見ている作品だと思う。
だから、普段からアニメをよく見ていて、映画館にも行き、特にアニメ映画をよく見ている立場から今作がアニメ映画としてどうだったかというものを批評していきたいと思う。

まず、自分が考えるに、アニメーション映画とは、通常の映画のようにストーリーや音楽も大切であるが、絵(キャラクターの可愛さ/カッコよさ・背景・そして双方の違和感のなさ)と声(物語に違和感なく入り込めるか)の2点がかなり重要であると思っている。

なぜなら、映画というのは視覚と聴覚で楽しむものである。
その視覚はアニメーションの場合は絵しかない。だから、キャラクターが可愛いとかカッコイイとか、背景が綺麗だとか。実写では撮れないものを描けるアニメーションだからこそのよさがそこには表れる。そして、その絵に違和感があったらどれだけいいストーリーも頭に入ってこない。ストーリーを魅せるためにも絵はとても大切だ。
そして、聴覚はキャラクターの声と音楽(効果音を含む)だ。
音楽や効果音の大切さはどの映画でも大切であるが、キャラクターの声というのはアニメーション映画では取り分け重要である。
通常の映画では俳優が人物を演じる。どんなに演技が下手な人でも、実際にその身体から(顔から)声出ているのだから棒読みだなぁと思うことはあっても違和感は少ない。
でも、アニメーション映画ではキャラクターから声が出る。完璧に別人だ。それも、絵自体は描いたもの以上のものを伝えない。だから、声の表現がとても大切になる。
だから、キャラクターの声というのは本当に大切なんだ。
普段は映画に行かず、芸能人声優使う作品しか見たことない人はオタクがほざいてる程度しか思わないかもしれないが、アニメーション映画という媒体にとって、声というのは大事な2本の柱のうちの一つなんだ。
そして、その声というのは、いい声の意味ではなく、違和感なくストーリーに入り込めるか。これが重要なんだ。
映画の本質はストーリーにある。それを見せるために音響も、絵も、声もある。
実写映画だってそうだ。ストーリーを見せるために俳優がいて、音響があって、演出がある。
しかし、最近の邦画はそれを怠りがちだ。だからストーリーを見せることが出来なくなってしまっている。

とりあえず今は、アニメーション映画で特殊なことは絵と声だということを分かってほしい。
でも、作品で一番重要なものはストーリーであることに変わりはない。
すべてはストーリーを支える土台だ。
それを念頭に置いて、ここからの批評を見てほしい。

 

声(芸能人声優について)

自分は嫌いな食べ物は先に食べるタイプ。
だから、面白味のない、面倒な批評は先に済ませておきたい。
アニメーションで、声に対して批評しなきゃいけないってのがまずダメな気がするが……(プロを使ってればこんなことは言わなくて済むのに)

簡潔に言おう。声に関して、このアニメは「プロの作詞家・作曲家の曲を、プロのピアニストのもとで小学生が合唱している」感じだ。
自分の子供が合唱してたらそりゃ歌ってるだけで可愛いなぁってなるだろう。
でも、金払ってプロのライブを見に行ってんのに、時々プロが歌うけど、なぜか小学生が合唱してるものを見せられた。
だから、プロが作った曲を楽しむことも、プロのピアノの演奏も楽しめなかった。
それがこの作品だ。

特に本田翼。
ネット見てたら、打ち上げ花火よりマシとか。まだ聞ける部分もある。ってかいてあるけど、言わせてもらうと、最悪です。
作画崩壊アニメで、ワンシーンいい作画があったらそれは神作画アニメになるのか?AパートよくでBパート作画崩壊しててもそれは神作画アニメなのか?違うだろ。AパートもBパートもよくないと作画崩壊なのだ。
具体例をあげよう。PV見てもらうとわかると思うけど「キミノソォゾォドーリダヨ」の部分。
ちゃんとした声優を使っていたら、我々鑑賞者も帆高と同じ気持ちで少し恥ずかしく、ニヤニヤできる。
でも、こんな変な言い方されたらニヤニヤも出来ずに真顔で酷いぞ……ってなる。

劇場という空間で、みんな一体となって物語に入っていて、心が揺れ動かされているのに、「なんやこれ」って現実に戻される。
映画館で携帯がなったりしゃべり声が聞こえたりするみたいな感じ。
2時間現実を忘れられる空間を提供しろと。そういいたい。
せっかくこの作品はアヤネ・カナや、スカウトマン木村の木村良平、期待の新人である市ノ瀬加那と、いい人がモブで作品を支えてくれているのに。

声の演技って、同じセリフでもからかい100%なのか。からかい50で恥ずかしさ50なのか。そういうのを表現する必要があるもんだよ。
我々一般時はその割合は気付かないかもしれない。でも、気付かないからこそ違和感なく物語を楽しめてるってものなのに。
声に違和感を持たれた時点で終わりなんだ。
俺らはお前の声を聴きに来たんじゃない。キャラの声を聴きに来たんだ。ストーリーを楽しみに来たんだ。

よくテレビで声優さんが出てきて、芸能人声優どう思いますかーとか聞いて、「こういう演技もあるのだと勉強になりますー」みたいに答えさせるのあるけどさ。
鑑賞者からしたら、違和感持たれる演技してる時点でストーリー楽しめないから無理です。やめてください。

芸能人声優でも上手い人もいる。
芸能人声優は100%ダメとは言わない。
ちゃんとオーディションをして(それも事務所の圧力とか絶対に芸能人数人の中から選ばなきゃいけないではなく、開かれたもの)選ばれた人ならこちらも大歓迎。
なのに、あからさまにオーディションしてないだろ。とか、芸能人の中から選べって言われたんだろうなぁみたいな声が聞こえてくるのマジやめろ。
せっかくの映画なのにストーリーが楽しめないから。(これは、実写の方の映画でも同じだけど。ジャニーズなどを絶対に出さなきゃいけないみたいな)

最近、吉本やジャニーズが圧力をかけていたことが問題になっているが、そのように邦画も事務所の圧力などで作品を穢そうとしてくる。
実写の邦画はそのせいでほぼ終わってしまったが(稀にシンゴジラのような作品が出てくるが)、アニメーションまで人気だからってことで算入されるようになった。
邦画を救う道は、もうないのだろうか。

 

ストーリー

しょうもない声についての批評が終わったので、ここからは映画の批評を。

ストーリーについては、「あぁ。新海監督っぽい作品だ!君の名は。は最後が新海監督っぽくなかったけど、ラストとか完全に新海ワールド!でも、君の名は。を意識しすぎてて、天気の子単体で評価するものではなく、君の名は。と比較した天気の子を見てしまう。絶対評価ではなく、相対評価をしてしまう作り……」って感じかな。

特にラスト。
今ある東京は失われるけど、君のいる世界を僕は選ぶ。
こういう、のが見たかったんだ!!!
君の名は。が新海監督っぽくないラストって感じていたけど、この天気の子は新海監督らしいラストだ。
何もかもがハッピーエンド。そんなエンドはいらないんだ。
試練があって、主人公が成長する。世界は変わらない。そういうのではなく、
試練があって、主人公は成長する。でも、その成長には選択が必要。
その選択で、主人公である帆高は正常な世界よりも陽菜がいる世界を選んだ。正しい選択かどうかは分からない。だが、現実ってそういうもんじゃないかな?
結婚の選択とか、進路の選択とか、仕事の選択とか。人生って選択の連続だ。そこで、彼らは陽菜がいる世界を選んだ。
ここが君の名は。とは違うところだと思う。
君の名は。は三葉を救うことを選んだら街のみんなを救った。
でもこの天気の子は陽菜を選んだら世界は雨の世界になった。
秒速では明里を選ばなかったから明里はほかの人と結婚した。
このように、何かを選択したら何かを失う。その覚悟を持って選択する必要がある。それを教えてくれるストーリーとしては素晴らしいと思う。
そして、だからこそ、君の名は。の時にはラストが新海っぽくないって感じたけど、この天気の子のラストは新海っぽいって感じたんだと思う。
前作があんな売れ方をしたけど、ラストを前回みたいなハッピーエンド大団円にして安全策を講じるのではなく、自分描きたかった世界を描いてきたのは尊敬する。

もう一つ注目したいのは社会風刺の設定・ストーリーの部分。
この天気の子は選択のストーリーであることは先ほど述べたが、それぞれのキャラクターの根底には社会の問題が潜んでいた。
人の力ではどうすることも出来ない問題から、人間の問題まで。

まず人の力ではどうすることもできない問題。異常気象の問題だ。
前作では彗星が落ちてくる自然災害が人の力ではどうすることも出来ない問題だった。
昨今はゲリラ豪雨・線状降水帯など極値的に大雨が降ることが多くなった感じがする。
そして、雨による災害ニュースをよく目にするようになった。
そのような異常気象・災害の問題がこの作品の根底にある。
帆高は異常気象・災害の問題を解決するよりも陽菜がいる世界を選んだのだが。

もう一つの問題は人間の問題(人の力でどうすることが出来るかどうかは分からないが……)
若者の貧困問題だ。(パンフでもその部分に言及されていた)
これについては、別作品であるが去年の万引き家族で素晴らしく描かれていたので万引き家族もぜひ見てほしい。
貧困問題については、帆高はネットカフェ難民になっていたし、陽菜は風俗問題もあるし、母親の死後凪先輩と2人でアパート。それも電車が通るたびに揺れる劣悪な環境のアパートに住んでおり、子どもの貧困が描かれていた。この点は前作との明確な対比だろう。(三葉なんで政治家の娘だし)
若者の貧困は本当に由々しき問題であると思うし、新海監督はこれについて問いかけたのでは?とも感じた。昔は年功序列で我慢すれば先が見えたが、今は先が見えない。若者が勝ち上がる方法は、所得税や法人税が下げられている(対比して消費税があげられている)状態ではサラリー以外の方法で金持ちになるしかない。さぁ、若者よ。どう選択する?このまま会社に入り社会に順応するか(陽菜が消えて東京が救われる方法)、自ら道を切り開くか(陽菜がいる世界を選ぶ)
こういうことなのではないか?

また、帆高に関しても、島から出て東京に来た。これも東京一極集中に対するメッセージと受け取った。by田舎のニートより

 

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ストーリー展開(前半)

先ほどまではストーリーの終盤部分に対して○を付け、根底にある考えについて批評した。
今回は、ストーリー展開の特に前半部分について述べていく。

個人的に、前半のストーリー展開が爽快感が少なかった……と感じてしまった。
前作の君の名は。と比較になるのだが、君の名は。の時は入れ替わりによる場面展開や前前前世が流れながら2人の波乱が描かれており、爽快感がとてもあった。
でも、今作は、前作が売れてしまったからこそスポンサーがめっちゃついたからか、シーンごとにスポンサー名を出さなきゃいけないみたいな縛りがあるのかキレがあまりなかった感じがした……

スタート(陽菜が天気を操れるようになる)と、ゴール(帆高は陽菜がいる世界を選ぶ)は決まっているが、どういったルートを選ぶか。
帆高は世界を救わない未来を選ぶからヒーローであってはならない。(実際にも剣銃所持などによる警察に追われる身)
ここまではいいんだ。ここまでは。
でも、ここからゴールに持っていくとき、後半は陽菜を助ける目的のために走る。目的のために利用できるものは利用して、邪魔するものは排除。という単純明快な作りをしていたのに、
前半はスポンサー名は出さなきゃだし……と細々としたToDoリストを消費していくみたいな、作りになってた気がする。
同級生との絡みなどから見えてくる人間性も、今作では年齢が違う人とばかり絡むので見えにくく(もしかしたら、東京という人間関係の希薄な場所を表現しているのかもしれないが)、帆高はオカルト調査を夏美として話が進んでいくし、須賀とも普通に関わってて、最後に須賀が立ちはだかるところとつながりが分かりにくくなっていた気がする。
どういう展開が良かったか具体的に示すのは難しいが、夏美は最後、バイクを爆走させる存在であり、それが出来たらいいので、作中で明確に人間関係を進展させる必要もない。でも、須賀は対立しなきゃいけないからふらふらしてる掴みどころが分かりにくい人ってだけではなく、帆高とは考え方が合わないみたいな描写が欲しかったか。あとは、夏美の部分を削ったところに陽菜との関係性を発展させるシーンをもう1つ2つ欲しいような。

うまく表現することが難しいが、ゴールに向けて走り出す、人間関係の構築や考え方や背景を示す部分と物語が始まって駆け出してきた!となる部分がごちゃごちゃしすぎていたと思われる。
そのごちゃごちゃを都会の喧騒と人付き合いの希薄さと受け取ればいいのかもしれないが。

 

満点です。

新海監督作品の絵は大変素晴らしい。
アニメ作品の中で2トップのうちの1つだ。(もう一つは先日、放火事件が起こってしまった京都アニメーション。京アニの絵はアニメ業界の10年先を進んでいた。しかし……あんな悲惨な事件が起こってしまった……)

新海監督作品の絵で注目したいのはやはり風景。
世界の美しさを余すことなく表現されている。
そして、この天気の子は題材として天気・空・雲・など、風景が見どころの作品となっている。だからこそ、より美しい風景が堪能できるのだ。
また、都会の絵もすごい!新宿の雰囲気も最高なんや……
これは、テレビで放送された時に……やBD買えばいいや……ではない。劇場の大きなスクリーンでみるからこそ感じ取れる壮大さと繊細さがそこにはある。
この美しい絵が大きなスクリーンで見ることが出来る。それだけにお金を払ってもいいくらいだ。
アニメーションをよく見る人は神作画だ!と感動し、アニメーションをあまり見ない人は、これがアニメーションならではの表現か!と新発見をしてほしい。

もう一つ絵で注目したいのはキャラクターだ。
キャラクターがほんとに可愛いんだ……
女の子がどうしてあんなに可愛いんだろ?
新海監督、絶対女の子に対して抱いてる幻想が俺と同じだと思うんだ。髪の長さとかも好みだし。
あどけなさや儚さ、精神的に男より成長しているからこそのからかう感じ。柔らかさや丸み。
願望の結晶って感じ。陽菜や夏美。前作の三葉も。好きすぎる。
男性陣よ。要注目!

 

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作品の見どころ

ここからは作品の見どころを紹介していく。
見どころとしては、随所にある小ネタと、新海作品だからこそのお色気シーン。これらに注目したい。

小ネタ

今作はかなり小ネタが散りばめられていた。(てか、本編以上にどこに小ネタを突っ込むかということに力が入ってなかったか?)

例えば、新宿に着けばバニラのトラックが走ってたり、プリキュアのコスプレしてたり。
劇場のCMを乗っ取ってソフトバンクの犬を探せみたいな企画まであった。

まぁ、その謎に力を入れてる小ネタたち。これは見どころといって過言ではないだろう。だからその小ネタについてちょっと紹介していく。
一つは前作とのつながり。もう一つはアニメオタクしか気づかないであろうネタを。

 

君の名は。とのつながり

今作では前作の君の名は。とのつながりが見受けられた。それが、同一キャラクターの登場だ。
(よく言えばファンサービス。悪く言えば君の名は。の呪縛といえるものであるが……)

今回、天気の子で登場した君の名は。キャラは、
・立花瀧
・宮水三葉
・宮水四葉
・勅使河原克彦
・名取早耶香
だ。

各キャラについてどこで登場したか見ていこう。

 

・立花瀧

これは簡単。めっちゃ絡んでたし。
天気を晴れさせるバイトでいったところ。初盆の家だ。
今作の盛り上がりポイントでもあった。劇場でもざわついたし。
出てくるといっても、街中に一瞬いるくらいかなぁって思ってたらガッツリ絡むとは……

 

・宮水三葉

これも簡単。
帆高が陽菜の誕生日プレゼントを買いに行った時の店員が三葉だ。
大人っぽくなったなぁ……色気マシマシだし。
これもかなり劇場で盛り上がった。

 

・宮水四葉

ここからが分からないところでは?(自信がないのでSNSを駆使してみた)

四葉は物語終盤の陽菜が消えて東京が晴れた時、その時に映った女子高生が四葉だ。
隕石が落ちた後に東京の学校に進学したのだろう。

・勅使河原克彦と名取早耶香

物語の中盤付近にエレベーターのシーンで登場しているらしい。あとはフリーマーケットにいるらしいです。

 

最後に時系列についてちょっと考えよう。
まず、四葉が高校生=2019年~2021年で、ネットを見ると、ムーの出版年号から2021年らしい。
で、君の名は。のラストシーンは2021年だからその後の話ということが分かる。

そしてもう一つ。物語の2年後に帆高は東京に戻ってきたが、その時に瀧くんの祖母の家を訪れていた。そこで、小説では孫の結婚写真について言及する描写があった。孫=瀧くん。
瀧くんと三葉が東京で出会ってその後結婚したとすればつじつまが合う気がするが……?新海監督作品でボーイがガールとミーツしてハッピーエンドでええんっすか!?

ただ、一つ気になったの。
君の名は。ラストで出会った時は瀧くんは就活をしていた。
でも、天気の子本編では「高校の制服」を着ていた。
なぜです……?教えて、考察班。にじだらとしてはここの謎は解けぬ。

アニオタに向けられた小ネタ

先ほどの君の名は。とのつながりの小ネタは誰でもわかるものとなっていた(メイン2人以外は発見しにくいけど)
しかし、もう1点、アニオタに向けられた小ネタがあった。
これに関して最初に気付くのは凪先輩がバスで女の子を侍らせているところ。
劇場ではこのシーンで反応してた人がところどころにいたから絶対仲良くなれるやつらだって思った。

そう、凪先輩がアヤネと仲良くしてて、アヤネがバスから降りた後にカナが乗ってきたところ。
そこでアヤネの声を聴けば絶対音感持ちオタクはすぐ気づく。アヤネって佐倉綾音じぇねーかwww
そこで笑うよね。やりあがったな新海誠。ってなったよ。
で、ほどなくするとカナが乗ってきて、声聞くと、カナって花澤香菜かよwwww
これ気付くの俺らだけだってwww
全力で遊んできたぜ……

その後、終盤にアヤネとカナが凪先輩を助けるために再登場する。
そこでアヤネが書いた名前が「花澤綾音」
何やってくれんねんwwwww
二人結婚してるじゃねーか。
これはあやねるがざーさんを慕ってるネタも入ってのことなのだろうか?
それなら、カナの名前も「佐倉香菜」って認識でOK?エンドロールにはアヤネ・カナって書いてあったが。

君の名は。が世間的に大ヒットした後も、監督にオタクの心があったことに安心感。
2人も凪先輩を助けるために活躍してたしw
あと、凪先輩はアヤネをフってカナを選んだのか。監督自身もざーさんのこと気に入ってるし、そこからなのかな?

 

ニッチなお色気シーン

新海作品ではニッチなお色気シーン・ニッチなフェチズムが描かれる。そのエッチさがいいのである。
前作の君の名は。の口噛み酒なんて新海さんの性癖だろww

まぁ、君の名は。が売れてしまったから今回はお色気シーンやフェチズムを刺激するシーンは少ないかなぁって思ってたら、そんなことは全くなかった。前回は口噛み酒のインパクトが強かったが、今回は王道の年上女性からの高校生男子をからかう胸を強調したシーンから歌舞伎町を描くことによる風俗やラブホテルといった性の世界があることを前面に出して描いていた。
そして、注目したのが最初に書いた「僕が見たいのは、君がいる世界と、バスローブの中」のもう一つであるバスローブの中だ。

雨に濡れる女の子。18歳にもならない男女がホテルへ。
貧乏な彼らからしたらホテルの風呂の演出は豪華に見えただろう。しかしそれは男女のムードを高めるためのもの。そのことを知らずにはしゃぐ姿。性に無知だからこそ。純粋だからこそ見せる笑顔。
そういった本来の純粋ではない用途と、純粋な彼らの対比がフェチズムを誘う。
極めつけは陽菜のバスローブ。
物憂げな表情とバスローブの煽情性。この対比にもよりいっそう興味がそそる。性に関して知識のない凪先輩のはつらつさも相まって。
バスローブの姿でカラオケをするシーン。最高や。雨に濡れる女の子から、バスローブでカラオケ。うん。新海誠は変態だ。

そしてラスト!
バスローブをはだけさせるシーン。
そこは男が見てはいけない神聖な世界。
するりと落ちるバスローブ。
その先には、美しき曲線。華奢な身体。しかし、透明な身体。触ったら壊れてしまうというものを体現したような。
神秘のベールの先には、新たな扉が。透明な女の子の身体。よりいっそう神聖さを増した女の子が。
僕の語彙力では表現できない。これは一朝一夕の童貞力では描けない。これぞまさにエクスタシー!

 

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感想

まずは今作の評価について。
今まで色々書いてきたけど、
絵は完璧。ストーリーはゴールはしっかりしており、新海監督らしいエンドが見ることが出来た。また、色々な小ネタがあり、ニッチなお色気シーンなど、一朝一夕の童貞力では描けないものがそこには存在した。
しかし、ストーリー展開に爽快感がなく、前半部分をもう少しどうにかできなかったものか……また、悪く言えば君の名は。の呪縛を感じてしまった。天気の子という評価ではなく、君の名は。の次期作である天気の子という評価をせざるを得ない作りになっていた。
そして、声は最悪でストーリーに入るこむことが難しかった。

これらをまとめると、4/5くらいになるかなぁ(比較としては、君の名は。が4.5/5。日本アカデミー賞受賞作ではこの世界の片隅にが5/5。夜は短し歩けよ乙女と未来のミライが2/5。最近であればユーフォ4.7/5で青ブタ4.8/5をとしている)。個人的には、4以上あれば見に行って損なし。3.5でうーん。3以下は行かなくていい。2は酷い。
という感じで評価を付けてる。

やはり声は重要だと気付いたこの作品。登場シーンが多いわりに夏美の存在感もあまり分からなかったし、もうちょっと前半パートどうにかしてほしかったかな。(いろんな人向けに小ネタに力を入れすぎていた?)
スポンサーがめっちゃついたから色んなしがらみがあるのかもしれないけど。

それでも、大衆向けというよりは新海監督がやりたいような設定で、性癖全開みたいなところは評価。
巷にはハッピーエンド至上主義があるけど、世界に対立する若者や、最後は世界ではなく一人の女の子を選ぶ。そのために走る。というのは良かった。ハッピーエンドというより、トゥルーエンドみたいな感じで。

だから、今作は異常気象や貧困・都市集中などの問題が根底にありつつ、主人公は正義のヒーローではなくある女の子のヒーローである。という「君がいる世界」
と、前作が売れたから大衆向け作品としてフェチズムを隠すことなく描ききる。という「雨に濡れる女の子・バスローブの中・透明な女の子」
の2つに帰結すると思う。
つまり、この作品を表すとすれば「僕が見たいのは、君がいる世界と、バスローブの中」になる。

今作ではかなり前作を意識していることが見て取れた。それは監督も、スポンサーたちも、我々鑑賞者も。
君の名は。の次期作であるから仕方はないことだ。
でも、周りのそんな目を気にせず好きなことをしようとするシーンも多く見て取れた。
今後の創作活動で、君の名は。が呪縛とならないことを祈る。


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