公開開始からはや2か月が過ぎた。
最初は上映館も50館ほどと小規模であったが、大好評により増館が決定し、国内では50館も上映館を増やすことが出来た。
これも、原作ファン、アニメファンを裏切らない(いや、いい意味で裏切って)予想を超える超感動作に仕上げてくれたおかげだ。
TOHOのアプリをパラパラ見ていると映画タイトルの下に星でその映画の評価が見れるのだが、4.5を下回ったことを見たことがない。
上映館も増えて、簡単にはいけなかった人たちも行けるようになり、また4DXやMX4Dの上映も開始され複数回鑑賞する人もまだまだ増えてくるだろう。
そんな自分も今回は4回目の鑑賞であった。
そして、その4回とも涙腺が崩壊してしまった。
というか、展開知っているからこそ泣けるよねマジで。
もうね、一番最初のリクとシュヴィが映るところだけで泣けます。はい。
まぁ、このままだと感想をたらたら書きそうなのでそれは最後にして、今からはMX4Dでノゲノラゼロはどのような演出があったか。
ぶっちゃけどっちを見たらいい。
もう見ているんだけどMX4D見るべき?
といった疑問に答えていこうと思う。
あと、4回行っておきながら3回とも入場特典を逃してしまっていた。
しかし!台風が近づく中初日なら大丈夫だろう!と突撃したことによりようやくMX4D/4DXの特典をゲットできたのでその特典のレビューも掲載する。
ノゲノラゼロの1回目視聴時のレビューは【こちら】
また、主題歌であるTHERE IS A REASONの歌詞に関する考察は【こちら】
・目次
1.あらすじ
2.登場人物
スタッフ
原作
音楽
公式サイト
3.MX4D
MX4Dと4DXの違い
MX4Dの効果がどのように表れていたか
MX4D来場者特典
MX4D版を見に行くべきか結論
4.作品の解説・批評・考察
1001人のために999人死ぬまで
シュヴィの心
リクが『姉さん』と呼ぶこと
リクが死んだ48人の名前を言うときのシュヴィの呟き
5.感想
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あらすじ
それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる《盤上の世界(ディス・ボード)》が創造されるはるか以前の出来事。
世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた時代。天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。
強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、擦り減らす日々が続くある日、リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。
機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことでエラーを起こしてしまい、仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、エラーを修正するため、リクに《人間の心》を教えてほしいと頼むのだが……。
これは六千年以上もの昔に紡がれた《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。
登場人物
・リク CV.松岡禎丞
人間たちの集落を率いる若きリーダー。
集落を守るためなら、どんな犠牲も厭わずに実行する強い意志を持った少年。
・シュヴィ CV.茅野愛衣
リクが出会う機械仕掛けの少女。
機凱種(エクスマキナ)と呼ばれる種族で高い戦闘能力と様々な兵装を有している。
・コローネ・ドーラ CV.日笠陽子
リクが率いる集落の住人で、リクの義理の姉を自称する女の子。
いつも明るく、集落のムードメーカー的な存在。
・ジブリール CV.田村ゆかり
神の尖兵とも呼ばれる天翼種(フリューゲル)の少女。
圧倒的な力を持っており、出会ってしまったが最後、生きて帰ることはできない。
・ノンナ・ツェル CV.井口裕香
リクが率いる集落に住む女の子。
リクと共に集落の外に出て、物資や情報を探しているイワンの娘。
父の帰りを心待ちにしている。
・シンク・ニルヴァレン CV.能登麻美子
森霊種(エルフ)の名門貴族ニルヴァレン家の当主。
魔法の技術に秀でており、横に並ぶ者はいないとも言われる天才術士。
スタッフ
原作:榎宮 祐
監督:いしずかあつこ(代表作:ハナヤマタなど)
キャラクターデザイン・総作画監督:田崎聡
脚本:花田十輝(代表作:ラブライブなど)
音楽:藤澤慶昌
アニメーション制作:MADHOUSE
原作
小説『ノーゲーム・ノーライフ』(作者、イラスト:榎宮 祐、レーベル:MF文庫J)
・今回の映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』の原作は小説第6巻のストーリー
音楽
主題歌:『THERE IS A REASON』
アーティスト:鈴木このみ
『劇場版 ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』主題歌『THERE IS A REASON』歌詞考察
「ノーゲーム・ノーライフ ゲーマー兄弟がラジオをするそうです。」公式サイト
MX4D
MX4Dと4DXの違い
MX4DはTOHOシネマズ独自の「TOHO 4D PROJECT」のもと展開される、TOHOシネマズだけの映像アトラクションシステムである。
そして、得られる体感は、
- シートの突き上げ
- 首元への感触
- 背中への感触
- 香り
- 風
- 水しぶき
- 足元への感触
- 地響き
- 突風
- 霧
- ストロボ
- シートの可動
である。また、追加料金は+1200円
一方で、4DXは
- シートの可動
- 風
- 水しぶき
- 香り
- 煙
- 風圧
- 雷
- 雨
- 泡
である。また追加料金は+1000円である。
料金的にはMX4Dのほうが高くなるが、体感できる種類は増える。
個人的に、映画という枠組みの中での最終形態はIMAXであって、4D系は既存の映画とは別のアトラクションとして楽しむものであって、ゆっくりと映画を楽しみたいという人には向かないと思われるが、自分がその中の世界観に入りたいと思う人や体験してみたいという人にはおすすめである。
今回のノゲノラの場合はシュヴィvsジブリールの戦闘シーンを満足に体験できるとしたらやはりMX4Dのほうが良いと思われる。
4DXではシートに関するものは可動のみで、MX4Dはシートに対して突き上げ、首元、背中、足元など様々な効果があるためである。
MX4Dの効果がどのように表れていたか
まずはシートの可動について。
やはり、シートの可動とアニメーション映画というものはかなり相性がいいらしく、シュヴィvsジブリールではシートの突き上げ、首元、背中、足元への感触、地響き・突風・水しぶきといったMX4Dならではの効果が存分に表れている。
だから、ここからは戦闘シーン以外の場面で見ていく。
戦闘シーン以外のシートの可動に対しては、特に変な可動もなくストレスなく見ることが出来た。
MX4Dの演出の中で少し疑問が存在する匂いの演出であるが、今回は2種類の匂いが使われていた(匂いって一つの映画につき2種類使うことって出来たんだな)
具体的には、まず土煙の匂いに関しては最初のイワンが妖魔種に突っ込んでいくシーンである。
このシーンでの土煙の匂いはリアリティがあり、不快感は感じなかった。
もう一種類の甘ったるい感じの匂い(SAOではアスナのお風呂シーンなどで使われていた)はエルフの匂いとして使われていた。
最初はリクがシュヴィと出会うエルフの旧集落の花畑の部分で、それ以降もエルフが出てくるときに2,3度その匂いが発生していた。
やっぱりなぁ……なんというか、この匂いは好きになれないんだけど、わかってくれる人いる?
あと、シュヴィのお風呂シーンでは匂いが発生しませんでした……
シュヴィの匂い嗅がせろよ!!!と思ったけど、機凱種には匂いがないのかな?と自己完結しておきました。
あと、画面が見えずらくなるという理由で評価が分かれる効果である霧については、今回は対ジブリール戦で使われており、シュヴィが吹き飛ばされた時に出ていたので、画面は少し見えずらいがそこまでストレスを感じるといったことはなかった。
だから、霧で見えにくくなるのはやめろ!ということはないと思われる。
最後に、個人的に4DXにはなく、MX4Dにだけあり、好きな演出であるストロボに関してである。
これは、自分が行った劇場が悪いのか、それとも設定なのかわからないが、一切ストロボが使われなかった。
今回のノゲノラゼロは竜精種が崩哮を撃った時(またシュヴィたちが逸らしたとき)や、地精種の攻撃や髄爆、森精種の虚空第零加護、天翼種の天撃や神撃の時にストロボ演出は必須ではないだろうか?
SAOではキリトやアスナがボスと撃ち合ってるときに出るエフェクトの色と同じ色がストロボで発光しており臨場感が演出されていた。
今回のノゲノラゼロでも戦闘シーンの攻撃ではストロボ演出を効果的に使うことが出来る作品であると思っていたが、残念である(もしかしたら見に行った劇場でその演出がなかっただけで他にはあったのかもしれないが可能性としてはなかったということだろう)
MX4D来場者特典
MX4Dの来場者特典はノーゲーム・ノーライフゼロ応援イラスト集+SSとなっている。
イラストは鵜飼沙樹/okiura/片桐雛太/しらび/へんりいだ/むつみまさと/ユイザキカズヤの7名で、SSが志瑞祐である。
イラストは白とシュヴィが多めな感じかな?
そして、SSはディプロマシーというゲームを空白たちがプレイしているという話である。
ディプロマシーの説明についてはこちら
ディプロマシーというゲーム知らなかったけどやってみたいと思ったわ。
ただ、やる友達がいねえ……
なに?友情破壊ゲーム?サークルクラッシャーゲーム?いやいや、前提に存在してない限り壊すものなんてないんだよ!
ネットに野良でできるやつないかな……探してこよ……
アマゾンでディプロマシー探してみたけど、英語版しかなかった……
MX4D版を見に行くべきか結論
結論としては、一般料金3000円が高いと感じる人は行かなくてもよいと思われる。
しかし、行かなかったことで後悔をしそうと感じたり、もう一度見るならばやっぱりMX4Dで!という人は絶対見るべきである。
なぜなら、映像はBDで見ることが出来ても、その世界を実際に体験ができるというMX4DはBDでは体験できないからである。(普通の映画でもBDでは体験ができない大画面でみんなとともに素晴らしい音質で……といった様々なことが体験できるので普通の映画も見に行くべきであるが)
それにTOHOならば1日と14日、またはauマンデーは1100+1200円になるし、カードを持ってて6回見ていれば0+1200円であるので割引が効く日に見に行くというのもあり。
特典コンプ狙っている人以外で、特典目当てで見に行くべきかと言われれば、SS事態も1ページ(文庫6ページ?)のものであるし、劣等生のSS特典祭りや、SAOの裏記録などに比べれば……といったものであるので。
ノゲノラも裏記録みたいなの出してほしいな~(チラッ
だからまとめると、1度(または複数回)鑑賞しており、値段が高いなと感じている人はあえて見に行かなくてもよい。しかし、それでも気になる!(この記事身に来るということは気になっているからであろう)人は絶対に見に行っておくべきである。
そして、まだ未視聴でゆっくりと楽しみたいという人は通常版をとりあえず見るべきと思われる(その後MX4Dを体験したくなったら見ればよい)。そして見視聴でMX4Dが気になっている人は1回目MX4Dで見るといいと思われる。(まぁ、その人2,3回目を通常版で見るっしょ。と勝手に複数回鑑賞前提としている)
あと、上映前の注意を空白たちはが言ってるシーンにMX4Dの効果は適用されていないので注意を……
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作品の解説・批評・考察
MX4Dの説明や演出の解説だけでは物足りないと思うので、ここでは前回書ききれなかった(3度見ることにより書いておいた方がよかったと思ったこと)を書いていこうと思う。
まず、今作の解説を2つ。そして批評を1つ。最後に考察を1つである。
解説・批評・考察みたいに堅苦しい言葉使えば偉そうに見えるが、単なるオタクの戯言のようなものなのでふーんそういう意見もあるよね。解説って言っても言葉足らずすぎだろ。みたいに思ってもらって構わないです。
1回目視聴後にも作品設定の解説・紹介をしているのでそちらも参照。
作品の見どころ・まとめでも様々な点について述べています。
1001人のために999人死ぬまで
リクがよくこのことを言っていて、どういうことだ?と疑問に思う人もいるのかな?と思ったので、少しこれの解説をしておく。
まず、リクが属している集落の人数が約2000人ということからこの1001人のために999人死ぬまでという数が出てくる。
そしてこの意味とは、哲学者ジェレミ・ベンサム(イギリス)が提唱した功利主義の論説の『最大多数の最大幸福』である。
これは、できるだけ多くの人々に最大の幸福をもたらすことが善であるとする説ということで、1001人(できるだけ多くの人を助ける)ためには999人(助ける人よりも少ない犠牲)は致し方ないという考え方である。
リクは心に鍵をしてこの考え方をもとに行動しており、それが表れているシーンが映画冒頭のイワンに死ねと告げるシーンである。
ここは、①3人とも逃げ切ることはできるかもしれないが、失敗した時に3人死ぬ(犠牲3人)。②3人逃げ切れたとしても集落まで追跡された場合集落全滅(犠牲2000人)。③妖魔種の討伐はほぼ不可能(犠牲3人)。④一人が囮になり二人が逃げる(犠牲1人)
よって犠牲が少ない④を選ぶということである。
そして、映画ではわかりにくいが3人の中ではイワンが一番年寄りであったため犠牲の1人に選ばれたということである。
しかしリクのこの考えも心に鍵をしているときで、鍵がかかっていないときは矛盾に苦悩し、机が壊れるまで叩いてリクも感情をあらわにしてしまうのである。
シュヴィの心
シュヴィが心を得ていた。理解していたとされる描写がどこに存在するのかということを述べていく。
最終的には、リクに対して好きという感情を持っていたのでシュヴィは心という感情を得ていたということがわかるが、それまでの過程ではどこに現れていたのだろうか。
一番わかりやすい場所としてはs陸とシュヴィが出会い、集落に戻った後いろいろあってシュヴィをお風呂に入れているところである。
この部分は小説には地の文でリクの見解が述べられているのでシュヴィは心というものを得ているのではないかということがわかるようになっている。
ここではシュヴィは「帰りたくないらしい」と「……らしい」のように断定を避け、シュヴィ自身の興味で『心』の解析を続け、機械なのに「わからない」ということを多発している。
このように、機械らしくないシュヴィがこの部分でははっきりと表れており、シュヴィは心を得つつあるということがわかる。
そしてここからは『心』というものに対する独自の見解なのだが、『心』はエラーそのものなのではないだろうか?
人間の心、感情というものは合理的かと言われれば不合理である。
だから、その解析をしていたシュヴィは『心』に近づくにつれて『心』そのものであるエラーが出てきてしまったのだろう。
あと、最後に、リクが大戦終結に向けて幽霊を集め盟約を作っていくときにリクは「心は……だから」と心の内で言っている。
このときにシュヴィはリクの心の内で思っていることを理解していたと考えたら、とても感動しませんか?
リクが『姉さん』と呼ぶこと
リクがコロンのことを姉さんと呼ぶのは時間軸では対ジブリール戦でシュヴィがいなくなった後にアインツィヒがきてリクが最後の決戦に行く前のシーンであり、物語上の展開では最後リクも消えた後コロンがチェスのコマを動かす時の回想シーンで出てくる。
今となってはやはりこの時に初めてリクが『姉さん』と呼ぶ方がいいなと思っているが、映画見ている最中に、ここで『姉さん』と言ってほしい!と感じたところがあったので紹介とともに、みんなどっちが良かったか考えてほしい。
『姉さん』と読んでほしかったシーンは、リクがコロンに大戦の終結を説明し終えた後に倒れて、コロンからちょっと説教されているときに言ってほしい!と感じた。
この時はもうリクとシュヴィは結婚していて、シュヴィはコロンのことを「おねぇちゃん」と呼んでいたので(結婚式のシーン)、3人が集まる最後のシーンで、コロンに優しく語り掛けるリクにここで『姉さん』と言ってくれ!と感じたのである。
まぁしかし、そのあとのコロンの回想シーンでリクが最後に『姉さん』と言っていた描写を見せられたらやっぱりそっちかぁ~とおもったが。
リクが死んだ48人の名前を言うときのシュヴィの呟き
ここで感動したのは、アニメーションという媒体でしか描けない部分だなと感じて感動した。
映画上では、この部分でリクが48人の名前を言っている最中に、同時にシュヴィが「リク……?」とつぶやいており、これは小説では絶対に描けない表現で、
心を露にしているリクと、心が理解できないシュヴィの対比がはっきりと表されているなと関心した。
この同じ1点において2者が話すことが出来、対比を表すことが出来るという表現方法はアニメーションという絵+時間+音声だからこそできるものなので、小説だけでは描けないアニメ特有のもの。を感じることができるのである。
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・【ネタバレ注意】『劇場版 ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』作品の見どころ・まとめ・感想
・『劇場版 ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』主題歌『THERE IS A REASON』歌詞考察
・『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』4DX&MX4D上映決定!!9月16日よりスタート!
ストロボは4dxにもあるぞ
雷のそれだ
あと4dx椅子は可動以外に脳後空気噴射(掠める銃弾とかの再現)、マッサージチェアーみたいな背中叩く装置、フトモモしたからのヴァイブレーションと足元を掻くなどのギミックはちゃんと搭載してるのでmx4dとほぼ同じだ